理学療法士として働く自分の知識の整理やリハビリに関するニュース,関連動画など。動画はネット上からの拾いものです。
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筋肉の運動や皮膚の感覚は脊髄からの末梢神経による分節状支配を受けています。この各末梢神経が支配している皮膚分節を表しているのが「デルマトーム」と「末梢性皮膚神経支配」です。
この「デルマトーム」と「末梢性皮膚神経支配」の使い分け方ですが、簡単に結論から書くと、神経根レベルの障害を検査して脊髄の障害レベルを決定する際には「デルマトーム」(図1)を使います。そして、神経根より遠位の末梢神経レベルでの障害レベルを決定する際には「末梢性皮膚神経支配」(図2)を使用することになります。
(図1:臨床理学療法評価法―臨床で即役に立つ理学療法評価法のすべて )
(図2:臨床理学療法評価法―臨床で即役に立つ理学療法評価法のすべて)
その理由を理解する上で、末梢神経の解剖の知識が必要です。中枢神経である脊髄から枝分かれした31対の末梢神経は、それぞれ脊椎の椎間孔を抜けて全身に枝を出します。この脊髄から出たところを脊髄神経根と呼びます。この各脊髄神経根が支配している皮膚分節を表しているのが「デルマトーム」です。各髄節の脊髄神経根はここより遠位で、数本の枝に分かれて神経叢を形成し、その後、末梢神経へと移行します。この末梢神経は単一髄節の脊髄神経根からの枝のみでなく、他の髄節の脊髄神経根の枝とともに末梢神経を形成しています(図3)。例えば、正中神経という末梢神経は、C5~Th1からの脊髄神経根より分かれた枝が合流して形成されています(図4)。この末梢神経が支配する皮膚分節を表しているのが「末梢性皮膚神経支配」なわけです。体表では同一の神経根由来の線維は再び集結して、脊髄レベルに分けられた分節上の支配領域を示します。
(図3:臨床理学療法評価法―臨床で即役に立つ理学療法評価法のすべて )
(図4:写真で学ぶ整形外科テスト法より一部編集)
以上より、神経根レベルの障害の際にはその脊髄分節レベルの支配領域を示す「デルマトーム」を使用します。末梢神経は複数の脊髄分節からの枝を含むので、「デルマトーム」でははっきりと障害レベルを決定することができません。かりに「デルマトーム」使用してC5レベルの障害が推測できても、C5からの枝を含む末梢神経は筋皮神経や腋窩神経、正中神経など複数に及ぶからです。よって末梢神経の障害レベルを決定する際は「末梢性皮膚神経支配」を使用します。
<参考>
医療系の人気サイトはこちら
この「デルマトーム」と「末梢性皮膚神経支配」の使い分け方ですが、簡単に結論から書くと、神経根レベルの障害を検査して脊髄の障害レベルを決定する際には「デルマトーム」(図1)を使います。そして、神経根より遠位の末梢神経レベルでの障害レベルを決定する際には「末梢性皮膚神経支配」(図2)を使用することになります。
(図1:臨床理学療法評価法―臨床で即役に立つ理学療法評価法のすべて )
(図2:臨床理学療法評価法―臨床で即役に立つ理学療法評価法のすべて)
その理由を理解する上で、末梢神経の解剖の知識が必要です。中枢神経である脊髄から枝分かれした31対の末梢神経は、それぞれ脊椎の椎間孔を抜けて全身に枝を出します。この脊髄から出たところを脊髄神経根と呼びます。この各脊髄神経根が支配している皮膚分節を表しているのが「デルマトーム」です。各髄節の脊髄神経根はここより遠位で、数本の枝に分かれて神経叢を形成し、その後、末梢神経へと移行します。この末梢神経は単一髄節の脊髄神経根からの枝のみでなく、他の髄節の脊髄神経根の枝とともに末梢神経を形成しています(図3)。例えば、正中神経という末梢神経は、C5~Th1からの脊髄神経根より分かれた枝が合流して形成されています(図4)。この末梢神経が支配する皮膚分節を表しているのが「末梢性皮膚神経支配」なわけです。体表では同一の神経根由来の線維は再び集結して、脊髄レベルに分けられた分節上の支配領域を示します。
(図3:臨床理学療法評価法―臨床で即役に立つ理学療法評価法のすべて )
(図4:写真で学ぶ整形外科テスト法より一部編集)
以上より、神経根レベルの障害の際にはその脊髄分節レベルの支配領域を示す「デルマトーム」を使用します。末梢神経は複数の脊髄分節からの枝を含むので、「デルマトーム」でははっきりと障害レベルを決定することができません。かりに「デルマトーム」使用してC5レベルの障害が推測できても、C5からの枝を含む末梢神経は筋皮神経や腋窩神経、正中神経など複数に及ぶからです。よって末梢神経の障害レベルを決定する際は「末梢性皮膚神経支配」を使用します。
<参考>
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